2016年3月20日日曜日

【 3000km 10日間の被災地訪問の旅 】〜 何が残せただろうか 〜

【 3000km 10日間の被災地訪問の旅 】〜 何が残せただろうか 〜
 こんなちっぽけな男の、ささやかな行動に何ができるだろうか? ただの自己満足かもしれないなぁ〜。周りを振り回して、かえって迷惑をかけているかもしれないなぁ〜。ボランティアと言う耳障りの良い言葉に、ただ酔っているだけなのかもしれないなぁ〜。偽善じゃない、売名じゃない、ただ自分にできることを、何かしないではいられなかっただけだった…。僕は歌うことでしかそれができなかった。5年前はそれしか浮かばなかった。
今回で14度目の被災地訪問の旅が終わった。確かに復興は力強く進んでいた。日本の土木、建設の威力の物凄さを目の当たりにした。街がすっかり作り変えられている… 。そこで改めて強く生きていこうとする、被災された方の祈りにも似た意気込みは伝わってくる。この選択を信じて頑張るしかない!
一方で全く取り残された人々の心もある。仮設住宅に残る人は少なくなった。仮設住宅の統合が始まっている。やっと繋がった人々の心がまたバラバラにされる。復興住宅での新しいまちづくりはゼロからのスタートだ。仮設を出る人も残る人もつらい…悲しい…。でもそれを受け入れて、前を向いて歩いていくしかないのだ。この人たちの多くはは5年前に大切な人をなくしている。まだ行方不明のままの方もいる。家や大切なものは全て流された。まだ5年なのだ。そして5年も仮の生活を続けていらっしゃる。そんな方々に僕の歌はあまりにも微々たるものだ。無力さを感じる… 。どれだけのことができただろうか… 。皆さん何とか生きていらっしゃる。これから必要なものは心の平穏と生きる希望だろう。この先まだ僕にできる事は残っているだろうか… 。そんな自問自答の帰り道だった。
3月10日 滋賀大津→千葉飯岡〜郡山〜相馬〜山元〜亘理〜岩沼〜名取〜閖上〜南三陸〜志津川〜歌津〜本吉〜気仙沼〜陸前高田〜釜石〜遠野〜宮古〜田老〜山田〜大槌〜釜石〜三陸〜大船渡〜陸前高田〜石巻〜女川〜仙台若林〜東松島〜石巻〜二本松〜浪江支所〜土湯〜広野→滋賀大津 3月20日