2015年5月26日火曜日

【 気の早い 夏がゆく 】〜 緑と青の眩しい出会い 〜

 こんな時は何をするのが1番いいだろう? 体を動かしたいと思うし、ちょっと車でドライブもいいかなあ〜。前から行きたかった場所にふらりと出かけてみるのもいいかもしれない。結局、琵琶湖と森を眺めながら、涼しい風に吹かれて、音楽を聴きながらコーヒーを飲んでいる。至福のひとときだ。あとどれだけこんな日を過ごすことができるだろうか…。
今、ここから車で5分のところにある[スタジオBOSCO]で新しいレコーディングを進めている。21年前に、そこで初めてのCD『愛する人の住む街へ』を制作した。それまではレコードとカセットテープしかなかった。CDというものの新しい時代の幕開けに、ワクワクして音作りをしていたのを昨日のことのように思い出す。それからシンセサイザーも進歩し、レコーディングもデジタル化して、なんでもパソコンで簡単に、安易に、豪華に、上手にできる便利な世界になってしまった。僕のCD制作もその流れに沿ってここまで来たような気がする。それはそれでよかったと思う。しかしこの間、僕のライブのほうは一方でどんどんシンプルになって行った。ギター1本の弾き語り、更には音響を使わないアンプラグドのライブ。アカベラの歌、お客さんの数に関係なく10数年以上続けてきたマンスリーライブなど… 。その結果、そぎ落とされ、最後に残ったのは僕の〈生の声と生の歌での表現〉だった。この間20年が過ぎていった。これこそが僕の歌だ。僕が歌うことの、存在することの意味だ。ようやく自分の歌の表現と言うものが見えてきた気がする。歌の楽しみが少しわかってきたような気がする。その分、なんて歌は多彩で、様々な表情があって、果てしなく難しいのだろうということをしみじみ感じている。まだまだ僕は多分その2〜3合目あたりにいて、見上げると頂上は雲に隠れて全く見えない。僕は何て幸せなんだろう。まだまだ進むべき目標がたくさん残っているのだ。新しい発見や感動や達成感を感じる余地がいっぱいあるのだ。
休息もいいかげん、そろそろにしなければいけない。秋から再スタートをしようと考えている… 今制作中の、《今までの僕の歌の人生最高のアルバム》を持って…